SILICONE NETWORK TANAC Co., Ltd.

製品名:PH91

[製品概要]
トスガード510は、ポリカーボネート表面にコーティングして、耐擦傷性、耐候性、耐溶剤性、耐薬品性の優れたガラス質の塗膜を形成するハードコーティング用シリコーンワニスです。なお、ポリカーボネートへの密着性を付与するために、プライマーPH-91を使用します。


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特 長
○ ポリカーボネート成形物の耐擦傷性、耐候性、耐溶剤性、耐薬品性を向上させます。


用 途
○ ポリカーボネート成形品の表面改質


特性例
項 目
トスガード510
プライマー PH91
外観

淡黄色ないし淡青色微濁
無色ないし淡黄色透明
比重 (25℃)

0.97
0.94
粘度 (25℃)
mPa・s{cP}
7{7}
14{14}
不揮発分 (150℃、0.5h)
%
21
4.0
含有溶剤

エタノール、セロソルブアセテート、イソブタノール
エチルセロソルブ、ジアセトンアルコール
希釈剤*

イソプロパノールなど
トルエン、酢酸エチル、ジアセトンアルコールなど


*:希釈剤はポリカーボネートに悪影響のないものを選択してください。

使用方法
1. コーティング工程 下にコーティング工程を示します。




ポリカーボネートのアニーリング

洗浄

プライマーのコート

セッティング

トスガード510のコート

セッティング




加熱硬化



2. 各工程の目的、条件および注意事項 (1) ポリカーボネートのアニーリング インジェクションなどによる成形品の場合、成形ひずみを取り除くため、アニーリン グを行います。この工程を省きますとポリカーボネートにソルベントクラックや硬化 後の塗膜にクラックを生じることがあります。

(2) 洗浄 洗浄はポリカーボネートを侵さない溶剤、あるいは、水や洗剤などで行います。この 工程は仕上り後の外観や塗膜の密着性に関係するので重要です。

(3) プライマーのコート プライマー処理工程は必須です。プライマーのコーティング方法はポリカーボネートの 形状や使用目的により、フローコート、ディップコート、スプレーコートなどが選択で きます。ただし、スプレーコートの場合は、プライマーを希釈して使用するとこが必要 です。希釈溶剤としては、以下の配合割を参考にして、スプレー塗装性、ポリカーボネ ートへの影響を見ながら配合割合を最適化してください。
配合例 重量部
PH91 100
トルエン 20
酢酸エチル 40
ゴム揮発油 40

(4) セッティング 温度23〜28℃、湿度30〜55%RH(25℃換算)に調整された清浄な環境で、表面がタックフ リーになるまで、(約30分)セッティングしてください。空調が困難なスプレー塗装の ような場合、湿度が高いと塗面に水分が凝集して曇りを生じることがあります。その 際、速やかに塗装品を空調された環境に移すか、40〜50℃の雰囲気でセッティングす ることにより曇りの発生を回避できる場合があります。

(5) トスガード510のコート プライマーが十分に乾燥していることを確認した後、トスガード510をコーティングし ます。コーティングはポリカーボネートの形状や使用目的によりフローコート、ディッ プコート、スプレーコートなどの方法が選択できます。長さ28cmの板に、上部2cmの 位置からフローコートした場合の膜厚を下に示します。







ディップコートの場合、液の可使時間を延ばす目的でディップ槽を冷却します(プライ マーPH91は冷却の必要はありません)。その際、吸湿による水分の混入を防ぐため周辺 の除湿を行ってください。ディップコートのタンクシステムの概略を以下に示します。











なお、スプレーコートの場合も原液のまま使用できます。
(6) セッティング プライマーの場合と同様な環境で約20分、セッティングを行います。空調が困難なス プレー塗装のような場合、湿度が高いと塗面に水分が凝集して曇りを生じることがあ ります。その際、速やかに塗装品を空調された環境に移動するか、40〜50℃の雰囲気 でセッティングすることにより曇りの発生を回避できる場合があります。

(7) 加熱硬化 ポリカーボネートの耐熱性を考慮した条件で加熱硬化を行います。下に示した加熱硬




024681001020 試験板上端からの距離 cm 膜 厚   o 化条件と耐摩耗性の関係を参考にして、ポリカーボネートの形状や、大きさに見合っ た加熱硬化条件を設定してください

トスガード510の加熱硬化時間と耐摩耗性の関係














摩耗試験 :ASTM D1044-73に準ずる
摩耗輪;CS-10、荷重;500g、回転数;500回
ヘーズ :ASTM D1003-61に準ずる




塗膜の特性
塗膜の特性を以下に示します。なお、試験体の作成条件は以下のとおりです。
ポリカーボネートシート :レキサン9030 GE社製
プライマー :PH91
塗装方法 :フローコート
セッティング条件 :25℃、50%RH
加熱硬化条件 :120℃、1h
膜厚 :4〜7μm

1. 耐溶剤性、耐薬品性

トスガード510の塗膜の耐溶剤性、耐薬品性は、ガラスに類似しています。トルエン、ガソリン などの有機溶剤や塩酸などの酸には耐性を示しますが、強アルカリには侵されます。
溶剤/薬品
試験条件
塗膜外観/密着性
トルエン
24h浸漬
異常なし


0102030405002 加熱硬化時間 h ヘ ー ズ 僣% 80℃ 90℃ 120℃ ベンジン
24h浸漬
異常なし
アセトン
24h浸漬
異常なし
酢酸エチル
24h浸漬
異常なし
ベンジルアルコール
24h浸漬
異常なし
エチレングリコール
24h浸漬
異常なし
グリセリン
24h浸漬
異常なし
エチルアルコール
24h浸漬
異常なし
灯油
24h浸漬
異常なし
5% NaOH水溶液
24h浸漬
異常なし
10% NaOH水溶液
24h浸漬
塗膜剥離
5% H2SO4水溶液
24h浸漬
異常なし
10% H2SO4水溶液
24h浸漬
異常なし
5% HNO3水溶液
24h浸漬
異常なし
10% HNO3水溶液
24h浸漬
異常なし
5% NH3水溶液
24h浸漬
異常なし



2. 分光透過率

トスガード510の処理により、分光透過率を向上させることができます。ポリカーボネートに処 理した場合の分光透過率を下に示します。

処理
未処理
020406080100200400600800 波長 nm 透 過 率   % 3. 耐久性

試験項目
試験条件
塗膜外観/密着性
耐熱性
120℃、500h
異常なし
耐温水性
60℃、500h
異常なし
耐湿性
50℃、98%RH、500h
異常なし



冷熱サイクル試験
-30℃、3h⇔120℃、3hを20サイクル
-50℃、2h⇔100℃、2hを50サイクル
耐候性
サンシャインウエザーメーター、2000h


異常なし
異常なし
異常なし

取扱い上の注意 ○ ポリカーボネートの種類や表面状態によって塗着性が異なることがありますので、予備試験 を行った後使用してください。 ○ 取扱い時には、保護眼鏡および保護手袋を着用してください。 ○ 引火性があるため、火気のないところで取扱ってください。

○ 局所排気装置を運転し、換気をよくして作業してください。

保 管 ○ トスガード510は、冷蔵庫保管(0〜10℃)をしてください。なお、水分の混入を防ぐため、雰 囲気の露点以上に戻すか、常温に戻してから開栓してください。 ○ PH91は、直射日光を避け、湿気の少ない冷暗所に保管してください。

○ 子供の手の届かない所に保管してください。

荷姿・梱包 ○ トスガード510 :1kg金属缶(1ケース10P入り)、15kg石油缶

○ PH91 :1kg金属缶(1ケース10P入り)、15kg石油缶

消防法 ○ トスガード510 :危険物第4類第2石油類

○ PH91 :危険物第4類第2石油類


発行:2000年10月/改訂B2007年10月